たいていシリーズ物は過去から未来へと話が進んでいくものだが、ハルヒシリーズはそうではなく、「涼宮ハルヒの暴走」も既刊の作品の間の話を含んでいる。
パズルのピースを埋めるように高校一年生の一年間のエピソードがバラバラに埋まっていく。
今回は夏、秋、冬のお話。
『エンドレスエイト』
夏休み終盤頃の話。
夏休み終盤になってハルヒからSOS団に召集がかかりプール、祭り、バイト、昆虫採集など夏休みらしいことを徹底的にやることになった。
調度今の季節にぴったりで楽しそうでうらやましいと思う。
だがしかし、8月31日になると夏休み終盤に時間が戻される。
なんとそれを1万5千回も繰り返していた。
理由はハルヒがまだ何か夏休みに何かやり残したことがあると感じ、無意識に時間を戻していた。
夏休みにやり残したことって何?
ハルヒシリーズらしいオチでラスト一連の流れは、ああこれがハルヒシリーズの醍醐味だと思わせるもので圧巻。
『射手座の日』
文化祭終了後の秋の話。
内容はアニメ版とほぼ同じでコンピ研とシュミレーションゲームで対戦する。
アニメで見たときはてっきりアニメオリジナル作品だと思っていたが、原作があるとは。
それにしてもTVゲームをする話を小説で表現するのは難しいと思うが、よくやろうと思ったものだ。
ターン制とかリアルタイム制とかゲームをよくやる人でないとわからないと思うが、アニメの方が視覚的にわかりやすいので、小説でわからなかったらアニメを見てみるといいかもしれない。
もしアニメを見ていなかったら、状況が把握できなかったかもしれない。
『雪山症候群』
消失の後の冬休みの話。
「孤島症候群」の冬版をやろうと雪山の山荘に行くことになったSOS団。
スキーの最中に吹雪に巻き込まれ、たまたま見つけた館に入るが、そこは普通の館ではなかった。
キョンと小泉以外は危険だと思っていないようだが、館に閉じ込められる。
館からの脱出方法が取って付けた様でなぜそれにしたのかよくわからない。
説明もそれなりに長く、単純に作者がそういうトリックみたいなものが好きだからなのか。
新しい展開にハルヒが長門とキョンの仲を疑うというのがある、そもそもあの二人の関係は変だと気づくと思うが、小出しに温めていってもらいたい展開である。
もうひとつが鶴屋さんがキョン以外のSOS団の人間は普通の人間でないと気づいていることをキョンに話すこと。
今後の展開の伏線にするつもりなのか唐突な気がする。
学園ものに必ずいるお金持ちの家で朝比奈さんの友達という設定でいいと思うが。